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12月13日と14日に、堀川が京都で開かれたイベントいきもにあでクマムシの講演とクマムシグッズの出展をしました。

そのときに、クマムシの研究をされている木津高校科学部の方々とお話をさせていただきました。木津高校科学部では顕微鏡観察を中心としたクマムシの乾眠を研究しているそうで、生徒さんからもクマムシについての質問をいくつかいただきました。最近はクマムシの研究を行っている中学高校が増えているようで、クマムシ研究をする者としては、クマムシ研究の輪が広がって嬉しい限りです。

木津高校の校舎に生育する地衣類からは、茶色のクマムシがよく取れるということで、この地衣類も分けていただきました。さっそく地衣を水に浸してクマムシが出てくるか確認してみました。

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すると、いました。

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たしかに茶色のクマムシ。しかも、こちらで飼育しているヨコヅナクマムシにうりふたつ。見分けがつかないほど、よく似ています。お腹のところが少し緑色になっているのは、食べた地衣が透けて見えているからだと思われます。

このクマムシが飼育できるかどうか、ヨコヅナクマムシに与えているのと同じクロレラ工業株式会社の「生クロレラV12」を餌として育つかどうか、現在検討中です。どんどん増えることを願って・・・。

そろそろ5月が終わり,ちょっとずつ夏っぽい天気になってきました.
といっても鶴岡の夜はまだ肌寒いですね.

では前回に引き続き,ヨコヅナクマムシについて紹介します.

私達は,堀川博士が北海道の某橋から採取したヨコヅナクマムシの子孫であるYOKOZUNA-1と呼ばれる系統を飼育しています.

彼女らは滅菌されたシャーレに,Volvicを使った寒天培地を流し込んだプレートに,餌である生クロレラ-12と共に住んでいて,常に歩き回って餌を追い求めています.

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でも彼女らも生き物なので,少しずつ汚れがたまってきてしまいます.そのため,定期的に掃除をしてあげないといけません.その行程を私達は培地交換と呼んでいます.

その培地交換を行う前の彼女らの住処の写真がこちらです.

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くまむしさんの体の周りに見える黒いつぶつぶはクロレラや,細菌など様々なものです.人間と同じで,すごく汚い部屋で過ごすのはクマムシたちも嫌なので,培地交換をする事によってきれいな培地に移し替えてあげます.

すごい気持ちが良さそうに歩き回っていますね.
私も天気がよければ公園で散歩してひなたぼっこしたいものです.でも,クマムシは光が苦手なので,代わりにくまむしさんを連れて行きます.

こんなかわいいクマムシたちを顕微鏡で見ているといつの間にか数時間経っていて途轍も無く楽しいですよ♪

 

 

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今回は私たちが飼育しているクマムシたちをご紹介!のなかでも登場したヨコヅナクマムシについて、もう少し突っ込んで紹介します。

ヨコヅナクマムシの学名は「Ramazzottius varieornatus (ラマゾティウス・バリエオルナトゥス)」といいます。この種類はもともとはイギリスで最初に発見されました。クマムシ博士こと堀川大樹博士が大学院生のとき、これとよく似た種類のクマムシを札幌市の橋の上に生えるギンゴケから発見。クマムシの分類学が専門の阿部渉博士に同定していただいた末に、同じ種類ということになりました。

この時点では、Ramazzottius varieornatusに対応する和名は存在していませんでした。その後、この種類がクマムシのなかでもとりわけ高い耐性能力をもつことが判明。そのトップレベルの強さから、相撲界でいうところの神=横綱の名を冠したヨコヅナクマムシと名付けられました。これは名付け親の堀川博士が相撲好きであり、平成の大横綱・貴乃花をイメージしてつけたとのこと。

ところで、実際にはヨコヅナクマムシはメスばかりなので、女相撲の横綱ということになりますね。

次回以降ではヨコヅナクマムシの生態をさらに取り上げていきます。